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LAUREL_KSC130_maintenance_44
日産マチック(AT)の不具合改善というより
直キャブに換装した時に、バキュームの配管を
悪い配管系統にしてしまった失敗の改善です。

2月にキャブレターをシングルキャブからデロルトの直キャブに換装した時から
ATミッションの変速プロフィールが変わってしまい、変速ポイントが高速側になって
しまいました。
とは言っても、1速→2速は多少高回転になった程度で2速→3速がアクセルを踏み込んだ
ままだと、時速70キロ付近で3速のトップスピードに変速します。しかし時速50キロ付近で
軽くアクセルを抜くと3速に変速していたので、面倒をみながら乗っていました。
でも3速で時速40キロ〜50キロ付近で走行していると、突然2速にシフトダウンしたり
2速と3速を上がったり、下がったりを繰り返す事もあったので悩みはありました。

この問題は、早く解決したかったのですが、原因と解決方法が解明出来ずにいました。
そこで数多くの方がご存知の
「Dr,N230ハンドブックのながたさん」に御相談したところ
「バキューム系統の問題では無いか」とヒントを頂きました。(ながたさんありがとう御座いました)
直キャブやって、マニホールドが各6本個別になってしまった為バキュームが弱くなったのが
原因らしいのです。

そこでインマニにブレーキの取り出し以外に3箇所取り出し口があるので、全て集めたりと
対策をしましたが、解決しませんでした。

今日仕事から帰って来てから、当初装着されていたインマニ部分のバキューム取り出し口
を見てみると、接続パイプ径は太いのに、金具の口元は極端に小さいではないですか!
そこでキャブレターの交換前のバキューム配管系統を思い出してみると心当たりがあります。
私としては、バキューム配管は。
「用は吸い込んでいれば良いんだろ!」と単純に考えていたので
個別にバキュームの配管を接続しましたが、実はそれは間違いのようです。

これは私の想像ですが、バキュームの取り出し口の口元が小さいのは、バキュームの吸い込む
絶対量は変わらずに、バキュームのレスポンスを悪くしているのでは?と思いました。尚且つ
換装前は、そこにバキュームのリザーバータンクにも配管が接続されているので、バキュームの
安定した量を確保しているのではと思い、今回仮に改善をやってみました。
「だったら最初に付いていた金具を取り付ければいいだろ!」と思うでしょうが、ねじ込む穴の口径が
全然大きくて入りませんので、今回仮に製作して試した次第です。

結果は、治りました!やはりバキュームが弱いせいか、若干当初より変速ポイントが高いですが
走行には問題ありませんし、何度低速で試運転しても2速、3速を断続的に変速してしまう現象も
発生しないので治ったと思います。

「Dr,N230ハンドブックのながたさん」本当にありがとうございました。
この場を使って御礼申し上げます。



↑キャブ換装前のバキューム配管系統です↑
図の中に書いてあるオリフィス?はそう呼んで良いかは判りませんが細くなってます。

↑キャブ換装後のバキューム配管系統です↑
ATへのバキューム配管は単独にしてしまい口元の口径もストレートです。

取り出し口左が当初で右側が換装後の金具
キャブ換装前の金具口元です。
穴径約2.5ミリです。
左側は極端に細いですよね。ホース径は変わりません。
キャブ換装後の金具口元です。
穴径約4.5ミリです。




そこで今回下図のような配管系統とバキューム取り出し口の加工で
仮に試験走行してみました。

↑改善後のバキューム配管系統です↑

バキュームのリザーブタンクです。
穴埋め完了状況
油除去をし半田で口径を全て埋めます。
そこへ2.5ミリに穴を開けます。

出来上がったバキューム取り出し口金具を取り付けて、図で紹介したような配管系統に、仮に接続し
試運転をしました。
いろいろな走行状態を想定して試運転しましたが、良いようです。まだ2速から3速のシフトアップが
若干高速寄りな気がしますので、やはり若干バキュームが不足しているのでしょう
このあと仮では無くてキチンと製作します。




つづきです♪試験的な対策をやりました♪

バキューム不足を補う為に、インテークマニホールドにあるバキューム取り出し穴を
全て利用して多くのバキュームを集める手段です。
しかしこの方法が、適切なのかは判りませんので銅管で仮設的な収集管を製作しました。
材料は、4ミリと6ミリの銅管を使用しました。ブレーキのマスターバックに繋がる配管以外は
合計3箇所のバキューム取り出し口がありますのでこれを全て銅管で結びます。

銅管4ミリ(内径3ミリ)です。
これは手で曲げました。
4ミリと6ミリの銅管を併用して接続します。
銅管6ミリ(5ミリ)です。
曲げ加工が完成です。
試験的な物なので半田付けで製作しました。
配管が完成して取り付け状況です。

配管が完成して取り付け状況です。

半田で銅管同士をつなげたので見栄えが悪いです。


試作品を使用しての結果ですが、やはりバキューム力が上がったせいか
ATのシフトタイミングは良くなり、現状のままでほぼ良いようです。
しかし前回から懸案のオリフィス部分が、同様に2.5ミリで製作したので
アクセル動作に対するレスポンスがまだ良すぎるようです。

DrN230のながたさんからも御教授頂いた通りにもっと細い
オリフィスの穴径から徐々に径を大きくして一番良いところを
見つけて行きたいと思います。それで良いようなら本格的に
対策部品を製作して現在の半田付け製作の銅管をなんとかします。


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5月1日AT不具合のつづきです♪(完成編)

前回までは銅管で製作した配管で試しましたが
走行するには半田付けした配管だと不安があるので、通常バキューム系統で
使用されている分岐管やホースを利用して作成しました。

この材料は、よく行く解体屋さんに行き物色して集めたものです。
こんなにいろいろ配管材があるなら最初から解体屋さんに探しに行けば良かったです。
これなら装着後も安心して使用出来そうです。

問題のオリフィス部分の穴径は、試走の結果だと約1ミリ位が良いようでしたので、今回は
この1ミリ径で決定しました。オリフィスの作り方は、分岐管の口元部分を半田ゴテで溶かして
穴径を細くして作りました。


DrN230のながたさんから御指導頂いた通りに穴径を小さいところから始めて
一番良いところを見つけたら、上記のような穴径になりました。
穴径は配管サイズに対して極端に小さくするとシフトタイミングが高速側になってしまうし
大きくすると、アクセルのON、OFFにリニアに反応してしまうので、色々試した結果は
現在の配管サイズに対して約1ミリ径のオリフィスが一番良いようでした。


DrN230のながたさん御提案及び御教授ありがとうございました。
お陰さまで完治しましたので、お礼申し上げます♪


既製品の分岐管で穴径を小さくする前の状態です。

半田ゴテで溶かして穴径を小さくして穴部分を整形した状態です。

で!完成したのがこの状態で製作はいたって簡単に完成しました。

最初から解体屋さんに行けばこんな便利なもので早く作れました。

車両に装着状態です。見栄え的にも安心出来る仕上がりになりました。


これで完成しました!問題点も解消し走りもスムーズになりました。