11.あとがき −作戦を終えて−

熱かった夏も終わり、季節を巡らせる時計の針は、秋にむかって静かに時を刻んでいます。1999年8月31日を境に「祭り」は終わりました。これからは、再び落ち着いた日常の風景が戻ってくることでしょう。喧騒に包まれていたこのHPも、しばらくたてばアクセスも落ち着き、本来の開発系サークルとしての活動が本格化するものと思われます。

さて、今回の一件では私自身もたくさんのことを学びました。いわゆるネカマという存在がネット上にいることは知っていましたが、まさか自分が遭遇することになろうとは(しかも日々何百人という来訪者が見ている前で)夢にも思いませんでした。すべては公衆の面前で劇場的に進行し、化かす側も化かされる側もまるで舞台に上がった役者のごとく立ち回るという展開・・・。これも、私にとっては初めての経験でした。HP運営も普段の2倍の労力です。なにしろ、表のページは普段通り維持運営し、それと同時に裏のページを運営しながら反撃のための情報収集&分析です。アンダーグラウンド系のページを巡回したり、普段なら絶対研究しないであろう、サイト破壊や掲示版攻撃のノウハウを調べたりもしました。結果的に、こんな危険な手段での応酬にならずに済んだことは不幸中の幸いです。

それにしても、「毛利絵里香」とはどんな存在だったのでしょうか。他のコーナーでも書きましたが、当初私は絵里香嬢の正体をかなり邪悪な存在だと受けとめていました。いつか仮面を脱ぎ捨てて、攻撃モードに入ってくるのではないか・・・・と。その時に備えて、私は最大限の迎撃態勢を整えて逆包囲網の構築に躍起になっていました。

・・・・・・・でも、絵里香嬢は攻撃してこなかった。確かに変態度は加速し、悪ふざけは度を超えていましたが・・・最後の一線で、「憎むべき卑劣な敵」 ではなく 「物笑いのタネになった道化」 となって華と散ったと言えるでしょう。(個人的には、かなり ”芸術点” で高得点の狙える最後だったと思いますが・・・ ^^;)

結局、「絵里香」という存在は、サイトへのアクセス数を増やしたい、たくさんのお客さんと楽しい時を過ごしたい・・・というある意味純粋な気持ちから生まれた虚構の存在なのではないかと考えています。友達の注目を引きたいがために馬鹿なことをやってのける小中学生はどこにでもいます。”彼女”はたまたま、それをインターネットという一般人も多く含むフィールドで実践してしまった訳です。学校のクラスの中であればそれもいいでしょう。・・・・しかし、一般社会はその種の行為を無制限に許容する訳ではありません。いつか必ず破綻する道を、絵里香嬢は能天気に歩んでいたのです。

いろいろな要素を秤にかけながら、私は反撃の程度をいろいろ勘案し、現在のような形で「オチ」をつけることにしました。所詮は伊達と酔狂・・・笑い飛ばして終わりにするのが一番いいと思ったからです。

今回の一件について、ご覧になった皆様はどのような感想をお持ちになったでしょうか。「ネカマごときにつまらない労力をかけて阿呆か」 「対応が生ぬるい」 「そこまでやらなくても・・・」 など、いろいろなご意見があろうかと思います。私は聖人君主ではありませんので万人が納得するような「大岡裁き」をすることは出来ませんでした。・・・・が、再犯を思いとどまらせる程度の打撃は加えつつ、更正の道を残す・・・という意志はたしかにこの措置に込められているのです。

・・・・・それが、絵里香嬢に誤解なく伝わりますように。

これが、私からのメッセージです(^^)
唯一、最後に気がかりなことは・・・・・やっぱり”芸術点”かな?
みなさん如何でした? ちゃんとオチは決まってくれたでしょうか?!(^0^)/~~~

<おしまい>








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