mukudoriのさえずり:2001年【Home】
[2001/12/26][園児のためのコンサート]一般的にはクラシックコンサートは未就学児の入場は出来ない場合が多いようです。プロのクラシック演奏家の方にお伺いした話ですが、高度な技術と高い音楽性を追求する集中力は想像を絶するもので、幼いお子さんが通路を走り回ったり、声を出されると集中力が切れて、満足のいく演奏が出来なくなるそうです。でも、色んな刺激を砂丘のように吸い取っていく幼児期こそクラシック音楽の良さを味わって欲しいのです。12月23日(日)に那須町文化センターで幼稚園児とご父母の皆さんのために私の家族4名によるピアノ・カルテットの演奏を聴いて頂き、皆さんが最後まで静かに行儀良く聴いて下さったことにとても感心しました。これは幼稚園の先生方やご父母の方の教育が行き届いているからでしょう。この時のプログラムは10分単位で@クラシックA楽器紹介BディズニーメドレーCポピュラーなクラシックDみんなで歌おうEクリスマスメドレー の1時間にわたるものでした。プログラム上工夫しましたポイントは、こてこてのクラシックを集中力があるうちにやって、退屈しそうなところで客席と舞台とのやり取りを入れると良さそうです。未来を担うお子さん達に少しでもきっかけを作っていけたらいいなと思います。【Home】
[2001/12/19][演奏時間]演奏会のための選曲の時に演奏曲の時間を調べ、演奏会の全体の時間を見積もる必要があります。楽譜があれば、テンポと小節数から演奏時間を算出することができます。モーツァルト合奏団の第1回定期演奏会で演奏しましたモーツァルト作曲のディヴェルティメント へ長調KV138の第1楽章アレグロで確認してみましょう。前半だけを繰り返しましたので、小節数は35〔小節〕*2+55〔小節〕=125〔小節〕となります。4分の4拍子ですから、四分音符の拍数として125〔小節〕*4〔拍/小節〕=500〔拍〕となります。速度記号としては、四分音符130で演奏しましたから、予想演奏時間は、500〔拍〕÷130〔拍/分〕=3.846・・・〔分〕=3〔分〕50.769・・・〔秒〕となります。実際の演奏時間が3〔分〕50〔秒〕でしたから、よく一致していることが分かります。因みにウィリー・ヴォスコフスキー指揮、ウィーンモーツァルト合奏団の演奏を調べてみましたら3〔分〕58〔秒〕でした。便利な方法ですから試してみて下さい。但し、テンポが変わったり、ゆれたり、フェルマータで延ばしたりするとその分の補正が必要となりますから誤差を見込んでおいた方が宜しいようです。【Home】
[2001/12/12][父に捧げる傑作]31才のウォルフガング・アマデウス・モーツァルトにとって人生の師であり音楽の師でもある父レオポルト・モーツァルトを68才で亡くした1787年には数々の素晴らしい作品が生まれています。ハ長調KV515とト短調KV516の弦楽五重奏曲が織り成す光と影、音楽の冗談へ長調KV522の風刺とセレナーデト長調KV525“アイネ・クライネ・ナハトムジーク”の大傑作などが不思議な対比をみせています。特にKV522とKV525の2曲は注文主が無いことも注目に値します。病床の父へ4月4日に書いた手紙の中にうかがえます覚悟ともいえる感慨が作品へ色濃く反映されているように思えます。そういう意味で、これらの作品は父へ捧げられたものとも考えることが自然なのかも知れません。あなたにはどのように写りますか?【Home】
[2001/12/05][弦の伸び]弦楽器の弦は強い張力をかけるために伸びが生じます。特に新しい弦を張ると最初は弾いているうちにどんどん音が下がっていきます。これは初期伸びといい、最初のうちは伸びる量が多いからです。ある程度伸びると安定してきます。更に長い間使っていると、弦が細っていき重さが減ります。弦は長いほど、太いほど、或いは張力が低いほど低い音がします。つまり同じ高さの音を出すには太いほど張力が必要になります。逆に細ると張力が少なくて済みますので、張りのある倍音成分が出にくくなってしまいます。そしてまるくこもった音になってしまいます。そういう意味では、まつやにや弓の毛と同様に、弦は消耗品となってしまいます。演奏会直前に弦を張りかえないで済むといいですね。【Home】
[2001/11/28][光星学園]昭和31年に開設され120名の園生が社会復帰を目指し共同生活を行っています那須町豊原にある知的障害者更生施設 光星学園の改築を支援するためのクリスマス・チャリティコンサートが12月22日(土)13:30より那須町文化センター大ホールで開催されます。収益金はすべて那須町社会福祉協議会を通じて寄付されます。入場料は大人1000円(当日1100円)小中高生500円乳幼児無料です。託児所もあります。園生の聖劇を始め、ギター、吹奏楽、合唱、ハンドベル、弦楽、ハーモニカ、ピアノなど多彩な内容で、趣旨に賛同された多くの方達が参加されるのは嬉しいですね。モーツァルト合奏団の一部のメンバーも出演します。皆様の暖かいご支援ご協力をお待ちしています。【Home】
[2001/11/21][音楽環境]仲道郁代さんの「育児支援コンサート」が話題を呼んでいるようです。単なる託児ではなく、親がリサイタルを聴く間、子供は2才ごとに分かれて別室で楽器に触れたり小品を楽しむ事ができる素晴らしいものです。子供にとって音楽とは発達・教育・認知・表現の根本的な問題を含み、成長にとって必要不可欠な精神的栄養とも言われています。ポーランドにおける調査では、職業的音楽家の93%が親も職業的または積極的アマチュアの音楽家であり、家族の影響が非常に大きくはたらいている事が示されているそうです。また、有名なピアノの達人と言われる人の最初の先生は家庭内で稽古ができる家族であり、その後の先生とは生活を共にしている事も注目できます。主なピアノの達人の《名前・練習開始年齢・最初の先生》を挙げておきますので参照してみて下さい。音楽環境の重要性が見えてくると思います。
《J.S.バッハ・10・父、叔父》《モーツァルト・<4・父》《ベートーヴェン・4・父》《メンデルスゾーン・<6・母》《ショパン・4・姉、母》《リスト・7・父》《シューマン・5・父》《A.ルビンシュタイン・5・母》《アルベニス・>1・姉》【Home】
[2001/11/14][近親調]今度の日曜日11月18日午後2時より、三島町にあります西那須野町 町民ホールで、産業文化祭 音楽祭が催されます。コーラス、サックス、ハンドベル、リコーダ、ハーモニカ、木管、ピアノ四重奏、弦楽と色んな形のアンサンブルがいちどきに無料で楽しめます。明るく、楽しく、元気良くがモットーの家族4人全員が今回初めて一緒に『むくどり四重奏団』として演奏する機会を得ました。モーツァルト作曲ピアノ四重奏曲第1番KV478より第3楽章をお楽しみ頂こうと考えています。ト短調の名曲の一つとして有名なこの曲は、ピアノ室内楽の定石通り、終楽章を優雅で軽快なト長調のロンドで締めくくっていますが、第1楽章の暗い情熱的な影が時折見え隠れします。主題と対比する挿入部が交互に出てきますので、美しいメロディーが幾度と無く繰り返され、耳に残り易くなっています。3つの楽章は共通音を多く持つ近親調(関係調ともいいます)の内、次の@とEの関係で構成されています。近親調は次の6つの調を指します。@平行調A属調B下属調C属平行調D下属平行調E同主調
[2001/11/07][生放送]11月3日(土)文化の日の午後、 WAOWAO STREET という栃木放送のラジオ番組に出演しました。初めてのラジオ出演で、しかも生放送ということで、聞き上手な パーソナリティの方に導かれるまま、無我夢中でおしゃべりしていましたら、あっという間に30分が経ってしまいました。元々はホームページの話題が中心の番組ですが、直前の簡単な打ち合わせで、話題の中心を音楽にしましょうという事になりました。番組の中で話が進むにつれ、打ち合わせに無い内容に入り込み、時間もおしてしまいました。それを感じさせないように進めるパーソナリティのお二人やスタッフのアシスト及び皆さんの連携の良さは流石プロっていう感じでした。生は演奏会で何度も経験していますが、生放送でおしゃべりというのは、また違った緊張感があるものですね。頂いたテープから流れてくる自分の声を聞いてみると、何だかはっきりしない声に聞こえました。声帯から空気を伝わって耳から入る音と、声帯から直接骨に伝わって聞こえる音との違いがあるのでしょう。 短い時間でしたがとても楽しく過ごすことができました。 人は機械ではなく、全く同じことはできないので、生はスリリングで面白いのかもしれませんね。【Home】
[2001/10/31][モーツァルトの耳]胎児は羊水の中で8kHz超の水中聴覚で音を聞いていて、誕生後は気導音としてだんだん低い音を捉えるようになると言われているそうです。更に1.5kHz以下の日本語のパスバンドによる低く狭い周波数に慣らされて独自の民族耳が形成されていくそうです。モーツァルトの耳は、多国語言語環境と充実した音楽教育環境とストレスの無い母親の溢れる愛情に包まれる理想的な耳を育む絶好の環境に恵まれた事が天才を生む要因の一つと考えられています。そして、気導聴力の理想曲線はピアノの鍵盤の一番高いところに位置する4kHzをピークとしたなだらかな山の形をしているそうです。高調波成分を確実に捉えた耳は一般の人には気付かない世界を感じ取っていたのかもしれませんね。それを一般に天才とか超能力者と呼ぶもかもしれませんね。あなたも他の人には分からないものを感じ取る不思議な力があるかもしれませんよ。【Home】
[2001/10/24][プルト]オーケストラで弦楽器奏者を数える時は、二人ひと組でプルトという言葉が使われます。これは、二人に一台ずつ譜面台を使う事から、ドイツ語のプルト:Pult(斜面机,事務机,写字台,譜面台,説教壇,講壇譜面台)という言葉で呼ばれるようになった訳です。また、指揮者に近い方から第1プルト、第2プルト、・・・或いはプルト1、プルト2、・・・と呼んでいきます。9人いると4プルト半と数えます。また、弦楽器の楽譜には「楽団名」や「パート名」のほかに「プルト番号」を書き込みます。だから、このような内容がすぐに書き込める判を作っておくと便利です。それから、プルトの客席に近い方を外側奏者(アウト)、遠い方を内側奏者(イン)と呼び、譜面のページめくりはインの人が行います。一つのパートで二つ以上のグループに分かれて演奏する事をディヴィジ(分奏)と呼びdiv.と書かれます。二つのグループに分かれる時は一般的に上の段をアウト、下の段をインが演奏します。ピチカートからアルコに、或いはアルコからピチカートに急に移る時に間に合わないような場合は、移る前をインが最後まで弾きアウトは早めにやめて移った後を確実に弾き始めます。このように、プルト内では色んな形で重要な役割を分担し合って成り立っているのです。【Home】
[2001/10/17][サイトウ・メソッド]日本のチェロのレベルを一気に世界的レベルに引き上げたのが齋藤秀雄さんです。ライプツィヒに4年間留学の後、3年後に再びドイツを訪れベルリンでフォイアマンさんから物凄い影響を受け、それを28人の門下生に伝承し、それがやがてチェロに留まらず音楽会全体に幅広く広まったのです。齋藤さんの音楽教育の特徴として、@科学的であることA論理的であることB体系的であることC基本原則的であることD総合的であること、などが挙げられます。更に音楽は情報交換の一種だから相手に分かるように歌い、内面の心に触れ合う音にすることが大切な法則であると言っています。これがサイトウ・メソッドだそうです。【Home】
[2001/10/10][Quartet]10月6日に封切りになった作曲家である久石譲さんが初監督された映画のタイトルがQuartet(カルテット)なのです。三浦友和さん扮する音大の先生がこんな事を言ってます。「アンサンブルの中でも弦楽四重奏は余分なものを全て削ぎ落とした究極の形態で、演奏家としての力量がこれほどはっきり現れるものはない。」□立音大出身の久石譲さんのQuartetの捕らえ方でしょう。チェロの漆原愛の役を演じる久木田薫さんはドラマ「ハルモニア」で中谷美紀さんの手タレをやったこともある現役のG大の音大生なんです。やはり本格的な音楽映画は半分が演奏にかかってますから、本物の奏者が演じる事ができるのが理想的ですね。この作品のために作曲されたオリジナル40曲や数億円にものぼる18世紀伊・仏のオールド楽器を使うこだわりも見所ですね。映画のなかではたった4人がひとつにまとまることすらままならない難しさ、もどかしさが十分描かれています。また、それを乗り越えてひとに感動を与える事の喜びは、全ての苦労を感じなくなる不思議な力を持っています。一度これにはまるとやめられなくなるようです。熱海の花火大会で「となりのととろ」の演奏に振り向く子供達の姿がとても印象的でした。公式HomePageQuartetであなたのおたく度をチェックしてみては如何ですか。【Home】
[2001/10/03][できる方法を考える]テレビマンユニオンの会長をなさっていた萩元晴彦さんが他界されて明日で1ヶ月になろうとしています。テレビマンユニオンといえば、毎年2月にカザルスホールで行われますアマチュア室内楽フェスティバル(ACF)でお馴染みの方もいらっしゃるかもしれませんね。萩元さんの放送音楽プデューサーとしての信念は「夢見ること」だそうです。また、それを実現する為の方法論が「できない理由を言う前に、できる方法を考える」ことだそうです。人間はぬるま湯に漬かっていても、逆境に晒されていても、前例の無いことにぶつかっても、何かを積極的に行うにはエネルギーが必要な為、何もしない方向につい傾きがちです。でも、事と場合によっては不作為が問題になることもあるでしょう。そういうとき、萩元さんの生き様が背中を後押ししてくれるような気がします。「前向き」って輝いていて素敵ですね。【Home】
[2001/09/26][アンサンブル発表会]9月22日(土)〜23日(日)に那須でモーツァルト合奏団の合宿を行いました。でも、これまでの合宿には無い大きな企てがあったのです。いつもの合宿ですと、定期演奏会に向けての特訓というのがお決まりのパターンですが、今回はストリング・カルテット、クインテットのアンサンブル発表会を行いました。14人で7つのグループを作りますから、1人平均2曲を演奏する事になります。しかも日曜日の午後の定期的な練習とは別にそれぞれのグループで都合を付けながら、自ら選んだ曲を数ヶ月かけて積極的に準備してきたものです。カルテットになると、一人一人の責任も重く、遣り甲斐も出てきます。いつもは味わえない緊張感と満足感が得られ、夫々に自分の課題が発見できたと皆一同に喜んでいたのが印象的でした。皆がアグレッシブになってきたのが良く分かるアンサンブル発表会の合宿の意義は大きく、団の黎明期に別れを告げる日も近づいているような予感すら感じます。変われるということは素敵な事ですね。【Home】
[2001/09/19][虫の宴]明日はお彼岸の入り、23日(日)は秋分の日ということで、暦の上ではもう秋です。秋の夜長を鳴き通すのが虫の宴です。鈴虫・松虫などの虫の宴といえば、紫式部作の源氏物語です。但し、当時の鈴虫・松虫は現在の鈴虫・松虫と入れ替わっているそうですね。源氏物語は架空の宮廷、六条院での光源氏と取り巻きの生活を中心として世相なども描き五十四に分けられた平安中期の長編物語です。また、管弦の遊びも描写され、鈴虫には横笛、宿木には琵琶が登場するそうです。更に夕顔では庶民の生活の音や物の怪(もののけ)の音なども現われ、サウンド・スケープが余す事無く見事に表現されているそうです。言葉による音の世界の表現力は素晴らしいものがあり、恐らく紫式部という人物はとても繊細な耳の持ち主だったと考えられているそうです。虫の声にも驚きを見出せる心のゆとりを持ちたいものですね。【Home】
[2001/09/12][盲導犬]9月8日(土)に那須セント・ミッシエル教会で17時より「混声合唱団かでんつ」のチャリティ・コンサートにヴォルフィー弦楽四重奏団として賛助出演しました。教会の祭壇は石でできていますから、チェロのエンドピンが滑りやすいので気を付けましょう。ところで聴衆の方々より集まりました暖かい募金は地域の福祉協会や栃木県盲導犬センター(昭和49年設立)に寄付されます。日本全国にある8ヶ所の盲導犬訓練所では1年に僅か130頭の盲導犬が育ちますが、1頭を育てるのに300万円程かかるそうで、その殆どが寄付に頼っているのが現状だそうです。日本では盲導犬を必要とする方が7,800人いらっしゃるに対し盲導犬は875頭しかいません。それに比べると英で約4,000頭、米で約10,000頭の盲導犬が活躍しているというのも素晴らしい事ですね。最近では、スーパーマーケットでもハーネス(胴輪)付きの犬のマークがある所で、盲導犬を連れてはいれるそうです。盲導犬は生後2ヶ月ほどからパピーウォーカーと呼ばれる里親家庭で愛情いっぱいに育てられ信頼関係を築き上げる事が最も重要とされているそうです。人間も盲導犬並みに育てられれば…なんて考えてしまうのですが。【Home】
[2001/09/05][ソナタ形式]三部形式の発展した形として、提示部・展開部・再現部の三部構成になっていると共に二つの主題をもっていて、三つか四つの楽章によりポリフォニックな事が特徴のソナタ形式は、ハイドンやモーツァルトやベートーヴェンにとってはとても重要な形式の一つです。イタリアで16世紀終わりから17世紀の初めにカンツォーネと組曲が融合してできたソナタはカンツォーネ・ダ・ソナールと呼ばれカンタータやオペラの導入部や間奏に使われ後に教会ソナタと室内ソナタに分かれました。一方ドイツではソナタは組曲やパルティータの冒頭に置かれるようになり、更に舞曲の概念が無くなった組曲を指すようになりました。室内ソナタの舞曲の題名をアルマンドからアレグロに、サラバンドからアダージョに、ジーグからプレストに呼称変更が行われたと考えられています。ソナタ形式は場合によっては、提示部の前に序奏、再現部の後にコーダが付く事もあります。【Home】
[2001/08/29][ワークショップ]芸術に触れる機会を幅広く提供して頂き、参加型のワークショップ(実技講習会)等からなる『とちぎ舞台芸術アカデミー』が平成11年度にスタートし、今年で3年目を迎え、〔音楽部門〕が8月26日開講しました。HFさん率いるY響のソリストの方々の講師による願っても無いクリニックを受ける事ができます。チェロはMTさんにご指導して頂きました。ほんの一部ですがご紹介します。いくら頭でイメージできても、技術的に手を施さなければ思った音は出てきません。例えばある程度左手の指を立てて弦を押さえ、固くならないように気をつけながら右手でしっかり弓をホールドすれば、締まった音が出せます。実際にやってみると驚くほど変わるのが分かります。10月21日(日)18:30よりワークショップ演奏会を含め全5回のクリニックが那須野が原ハーモニーホールで予定されています。これからも楽しみです。【Home】
[2001/08/22][無料野外コンサート]欧米では夏はオーケストラのシーズンオフで、劇場でコンサートを楽しむことはできません。ところが、ピクニックコンサート等でお馴染みの無料野外コンサートが広く市民に親しまれています。例えば、6月下旬から8月末まで水曜日から日曜日を中心に夜7時からシカゴのダウンタウンのシカゴ美術館とミシガン湖の間にある野外音楽堂では、何と1935年から The Grant Park Music Festival が開催されており、アンプを通した音とは言え、質の高い演奏には定評があり、連日大勢の人が楽しみにやってくるのです。超高層ビルが織り成すアートフルな夜景をバックに本格的なフルオーケストラの演奏が楽しめるのは、多くの理解あるスポンサーのバックアップと市や地区の支援のなせるものなのでしょう。気軽に皆が無料で上質の音楽を満喫できる仕組みが日本にも沢山できると、心安らかな世の中になっていいでしょうね。【Home】
[2001/08/15][唱歌形式]唱歌形式には、一部形式・二部形式・三部形式の3つがあります。一部形式は[Analyze]でご紹介した1つの大楽節からなり、最も簡単な形式で、器楽曲として独立して用いられることは少なく、大きな構造の一部として特に主題に用いられます。二部形式は、2つの完結した形の大楽節からなり、大楽節の反復・変化・対比・模倣により構成され、第1部の終わりが近親調に転調するものもあります。三部形式は3つの小楽節または大楽節からなり、A−B−A,A−B−A’,A−B−Cのような形をとりますが、強調のために第1部を反復しA−A−B−Aといった形をとるものもあります。更にマーチ・メヌエット・ガヴォットのように唱歌形式を組み合わせて大きな構造を形成するものもあり、複合三部形式と呼ばれます。複合三部形式における第2部の中間部は[トリオ部]と呼ばれ調やリズムで第1部や第3部と対比されるように作られます。発展させて元に戻す形は[ロンド形式]にも応用され、更には音楽形式の頂点を成す[ソナタ形式]につながっていきます。【Home】
[2001/08/08][ロンド形式]最も古い器楽形式の一つのロンド(rondo:輪,円いの意)はもと歌を伴った舞踏でした。大勢で手をつなぎ輪になって、全員合唱A−独唱B−全員合唱A−独唱C−全員合唱A…という形を復帰反復する形式から生まれました。主題Aと対比する挿入部(エピソード)B,C,D…が交互に出てきますが、最も簡単な形としてA−B−A−C−Aと5部分で構成されるものを単純ロンド形式といいます。主題が何度も出てきますから、重苦しい暗い楽想には向かず、軽快で速いテンポのものが多いようです。主題もリズムや和声や調性に変化を付けたり、各部分の切れ目に終止形を使わないこともあり、更に曲の最後に結尾部としてコーダを設け安定させる事もあります。近代ではソナタや協奏曲や交響曲の終楽章によく用いられます。ブラームスのピアノ協奏曲第2番変ロ長調作品83の終楽章である第4楽章も5部から構成され、第1,3,5部は同一主題を基にし、第2,4部は複数の素材が見られる大規模なロンド形式です。【Home】
[2001/08/01][生誕]250年前の1751年7月31日にヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの5歳年上のお姉さんのナンネルことマリア・アンナ・ヴァルブルガが誕生しました。当時はこの世に生を受けても長らえることが困難な時代で、7人の内最後の二人が残ったのでした。彼女のピアニスト及び作曲者としての才能が父親レオポルトの教育者としての心に火を付けたことは、後にヴォルフガングへの教育につながる大事なきっかけとなっていたのでした。レオポルトが精魂込めて書き上げた音楽史上の残るヴァイオリン演奏の手引書『ヴァイオリン教程』がヴォルフガングの誕生と時を同じくして産声を上げ、世に送り出されたことは運命的なものを感じます。モーツァルト合奏団のメンバーの一人が2001年7月26日(木)22時25分に自然分娩による3065gの女の子を出産しました。『子を持てば七十五度泣く』(子供を一人前に育てるまでに親は子供のためにたくさんの苦労や心配事で泣くことが多い)と言いますが、無事成長しますように!【Home】
[2001/07/25][悔いの無い日々]ヴェルディが1899年にイタリアのミラノに建設した音楽家憩いの家があるそうです。音楽家として相応しい形で老音楽家達の余生を全うできる世界で唯一の素晴らしいものです。「亡くなるその時まで音楽家としての誇りを守る家であって欲しい」というのがヴェルディの遺言だったそうです。現在51人の入居者のうち、最高齢なのが作曲家・指揮者・ピアニストのジュリアーニさん98歳です。ピアノの練習が日課となっていて、ピアノを弾くと元気が出るそうです。亡くなるその時まで練習を続けることができるのは、音楽家として幸せな事なのです。巨匠パブロ・カザルスも96歳で亡くなるまで練習を怠らなかったそうです。そのときにカザルスが言った「若くあれ、死ぬまで若くあれ……人間に必要なのは愛だ。愛と平和だ!」という言葉を思い出します。実は、18日に26歳の若さで不慮の事故により仲間の一人を失い、とても悲しい思いをしています。告別式で棺に乗せられたヴィオラが脳裏から離れません。悔いの無い日々を送ることの大切さを教えてもらったような気がします。【Home】
[2001/07/18][目立たない大きな音]究極のアンサンブルと言われます弦楽四重奏の形でS先生のレッスンを受けました。モーツァルトの23曲の弦楽四重奏曲の中から第19番ハ長調KV465『不協和音』の第1楽章を指導して頂きました。この曲は1782年から1785年にかけて創られ、ハイドンに捧げられたいわゆる《ハイドン・セット》6曲の最後の曲に当ります。ゲーテも入っていたフリーメンソンにモーツァルトが入ったのが1784年頃と言われるので丁度この時期の作品になり、あらゆる知識人たちからの刺激も多かったと見られます。この『不協和音』は前奏のAdagioが当時としては画期的に暗く不協和を成し、深い音を出すのに苦労します。Allegroに入ると対照的に4つの楽器が対等に絡み合い溶け合う複雑な構造をしていて、上昇系の掛け合いが色んな組み合わせで繰り広げられる明るく前向きな旋律で、生き生きとした溢れんばかりのみなぎるエネルギーを感じる事ができるでしょう(上手に弾けたら)。先生の最後の一言は、「2つの音色を使い分けて表に出たり裏に引っ込んだりしてみて下さい。これは決して音の強弱に依るものではありません。」という何とも難しいものでした。どうやったら大きな音で目立たない様に裏で支え、小さな音で引き立つ様に表に出せるのでしょうか???当分これだけで十分悩めそうです。【Home】
[2001/07/11][スコルダトゥーラ]スコルダトゥーラという弦楽器の特殊奏法があります。これは通常の調弦を変えることを意味します。例えばマーラーの交響曲第4番第2楽章でコンサートマスターがヴァイオリンの持ち替えをやります。実は全音高く調弦されたヴァイオリンでソロパートを演奏するのです。張力の高い弦はその分だけ緊張感のある目立つ音になります。ここでは、「死神の弾くヴァイオリン」を表現するために使われています。演奏中に調弦を変える曲もあります。近代の作品に多いと思われがちなスコルダトゥーラは、実はバロック時代に曲の調性に合わせてソロヴァイオリンが盛んに行っており、決して珍しいことではなかったそうです。【Home】
[2001/07/04][最初のシンフォニー]モーツァルト一家4人は、1764年4月10日パリを出て、23日にロンドンに着来ました。イギリス宮廷に3度にわたる招待を受け、女王自ら8才のモーツァルトの伴奏でアリアを歌うなどの歓待を受けました。避暑のため8月6日にチェルシーに行き、父レオポルトが病気にかかり、寝ている間はピアノに触れさせてもらえず、退屈凌ぎに創ったのが最初の交響曲(シンフォニー)です。少年モーツァルトが周りの賞賛に慢心することなく研鑚に励んでいたことが伺える話として、ホルンの使い方について色々工夫しいていたようで、作曲中に姉ナンネルに向かってこう言ったそうです。「ホルンをうまく使う方法を考えたぞ。」第41番ハ長調『ジュピター』KV551の第4楽章の冒頭に出てくる第1ヴァイオリンによる4個の全音符の楽想(ドーレーファーミー)が、実は交響曲第1番変ホ長調KV16の第2楽章にホルンによって効果的に用いられていたのです。【Home】
[2001/06/27][Analyze]よくクラシック音楽は堅苦しいと言われますが、形式を大切にした共通ルールに基づいてモチーフや楽節が主題を創り上げ、曲全体を支配していることも一つの要因でしょう。Analyzeとは分解・分析・解剖といった意味を持ちます。音楽を形式からAnalyzeするときに最も基本的なものとして、いわゆる『主題』の構造を知ることが作品を鑑賞したり演奏する上で大切な知識の一つともなり助けとなるでしょう。一般的に、主題は8小節の『大楽節』からなり、『前楽節』と『後楽節』の4小節の『小楽節』に分かれます。更に、2小節の『モチーフ』つまり『動機』に分解されてしまいます。突き詰めていけば、一つの『音符』や一つの『休符』に行き着くことになり、一球入魂ならぬ一音入魂として一つ一つの休符を含めた音の意味するところまで行き着くわけです。でも、Analyzeすることは、音楽を楽しむ目的ではなく、あくまでも、手段と考えた方が良いでしょう。【Home】
[2001/06/20][ヘミオラ]ヘミオラ(hemiola)はギリシャ語の1.5或いは3:2を語源とします。これには2つの意味があり、音程とリズムに使われます。音程の場合ですと、例えば弦の3分の2を押さえて音を出すと5度高い音になることから『完全5度』を意味します。次にリズムの場合ですと、3拍子2小節を2拍子3小節で演奏する時に発生します。これはバロック時代における古典組曲のクーラントでよく使われました。例えば、バッハのフランス組曲の第5番クーラントで2拍子のリズムの4分の6拍子が部分的に2分の3拍子にグルーピングされているところが出てきます。また、モーツァルトのディヴェルティメント変ホ長調KV137の3楽章では8分の3拍子において8分音符が2個ずつスラーで結ばれて2小節で4分の3拍子の形になっています。これらのように拍子記号と一時的に矛盾を起こすリズムは流れの中に変化を明確に打ち出す新鮮さが特徴となっています。誰かの政策ではありませんが・・・。【Home】
[2001/06/13][死因新説]映画『アマデウス』ではサリエリがモーツァルトに毒を盛ったと思い込んでいることになっていますが、これはサリエリの告白やモーツァルトが魔笛を作曲中に毒殺される妄想が起こったことなどによるものと考えられています。聖シュテファン大聖堂事務局の台帳には急性粟粒疹熱(ぞくりゅうしんねつ)と書かれていて、発熱と発疹を伴った急性疾患を意味していたようです。リウマチ熱から心臓弁膜症から心不全となったと考える方もいらっしゃいます。このほどアメリカ内科学会誌で感染症専門家ジャン・ハーシュマン博士が発表したモーツァルトの死因につながる新説は何と『ポークカツの寄生虫感染』だそうです。亡くなる2ヶ月前に妻に宛てた手紙の内容や当時の欧州の流行や潜伏期間や症状に裏付けされたものだそうです。「病は口から」とも申します。気候の変わり目に病気になりやく、罹ってからでは遅いので、予防が大切ですね。【Home】
[2001/06/06][音楽の記録媒体]レコード誕生から約100年、音楽の記録媒体は久しくアナログディスクとカセットテープが支配してきましたが、今ではCDとMDに置き換わっています。これまでは再生機器を選ばず、記録メディアを共有してきたのですが、テープはいわゆる『紐』としてアクセスに時間がかかるデメリットを持ち、ディスクは『皿』として回したりヘッドを微妙にコントロールしたりピックアップする必要がありました。そこで登場したのがメモリーです。『半導体チップ』としてアクセスの速さはずば抜けていますし、モータを使って物理的にものを動かす必要もありません。消費電力も少なく、集積度も技術の進歩と共に上がってきています。価格としては、CD−R:MD:メモリーが1:10:1000くらいで、メモリーはまだまだ高く、しかもスマートメディア、マルチメディアカード、メモリースティック、SDメモリーカードと乱立状態で、しかも機器間でメディアを共有するには程遠い状態です。しかし、メディアを選ばない情報共有手段が実現できるのもそう遠い話ではないでしょう。携帯電話も64和音まで出せるようになり、高速化通信が音楽配信に弾みを付け、個人が情報を蓄積する必要は無く、何時でも好きな時に好きな場所で好きなだけの情報がワイヤレスで得られ、高音質で楽しめる時代になってくるでしょう。【Home】
[2001/05/30][交響曲の演奏]ウィーンに定住し1782年8月4日にコンスタンツェ・ウェーバーとの式を挙げたW.A.モーツァルトは8月7日付けでザルツブルクにいる父レオポルトへ宛てた報告の手紙にこう書いています。「僕の愛するコンスタンツェは僕の運命の為に犠牲に供してくれたのでした。司祭までも感動しみんな泣きました。同封で短い行進曲をお送りします。最初のアレグロはまったく火と燃えるように進むはずです。最終楽章は可能な限り速くです。」ジークムント・ハフナーさんが貴族に列せられた祝賀の為に作曲された『ハフナー・セレナード』のことです。導入の行進曲と第2メヌエットを省いて4楽章の交響曲に創り直したのが『ハフナー交響曲』ニ長調KV385です。初演の時は全楽章を続けて演奏するのではなく、幕開け用として最初の3つの楽章、コンサートの締めくくりとしてフィナーレが演奏されたそうです。今日でも名曲コンサートで有名な楽章だけを抜粋することがよくあります。6月10日(日)に或る学生オケがベートーヴェンの9つの交響曲の全ての第1楽章を演奏するそうです。ちょっと変わった演奏会になりそうですね。【Home】
[2001/05/23][メンバーが定着]アマチュアオーケストラにメンバーが定着しない主な要因が3つあります。一つ目は、質の問題です。レヴェルに満足できなくて、地元のオーケストラには入らずに、遣り繰りして百キロも二百キロも離れたオーケストラに通っている人もいます。まだ、活動しているだけいいかもしれません。中には、これが理由でオーケストラ活動を止める人も出てきてしまいます。二つ目は、費用の問題です。楽器の購入からメンテナンス費用、指導者や指揮者への謝礼、楽譜や備品の費用、演奏会での会場・ポスター・チラシ・チケット・プログラムなどの印刷代などの他に合宿ともなれば学生さんはアルバイトの方も忙しくなりそうですね。三つ目は時間の問題です。お仕事や勉強或いはデートやアルバイトと時間はいくらあっても足りないものです。場合によっては曜日や時間が合わないこともあります。これ意外にも色んな要因もあって技術水準を維持向上するために必要なエネルギーは大変なものがあります。これらを乗り越えて活動するオーケストラにはそれだけの魅力があるんですね。【Home】
[2001/05/16][心に残る宝物]日本の国会答弁でも、国民に敬愛された19世紀のバイエルン国王の例を引き合いに「いいものを援助する人がいないと残らない。民間活力の足りないところは国の援助が大事だ」「文化芸術は人間生活に大きな影響を与える」と強調されていたようです。国家財政を破綻させない範囲で大いに期待したいところですね。1808年、世界最古を誇るゲバントハウス管弦楽団のコンサートマスターをしていたハインリヒ・マタイは、自らの負担で定期的な弦楽四重奏団の演奏会を始めたそうです。ゲルハルト・ボッセ教授率いるこの四重奏団の演奏会を聴いた時の感動は今も忘れられないものの一つとして心に残っています。会場で購入したベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集と併せて手に入れる事ができたサイン色紙も私にとっては大切な宝物の一つです。あなたの心に残る宝物は何ですか?【Home】
[2001/05/09][ある日どこかで]時を超えたラブロマンスムービー『ある日どこかで』原語タイトル"Somewhere_in_time"の中で何度も出てくるメロディが、ラフマニノフ晩年の傑作として有名なパガニーニの主題による狂詩曲(ラプソディー)Op.43の第18変奏です。イタリアの天才ヴァイオリニスト、パガニーニがヴァイオリンの全ての技術を盛り込んだ24曲の奇想曲(カプリース)の中の第24番イ短調をテーマにしたピアノ協奏曲の構成で、序奏とコーダを伴う24の変奏曲の形式をとっています。第7と第10変奏とコーダには、古い聖歌、ミサ曲の続唱に使われます『怒りの日』"DIES_IRAE"の旋律が副主題として用いられています。『怒りの日』の旋律は、『最後の審判』の様子を想起し、リストの『死の舞曲』やベルリオーズの『幻想交響曲』の第5楽章『魔女の祝日の夜の夢』にも転用されています。ある日どこかで聞いた旋律が印象深いものを創り出しているのかもしれませんね。【Home】
[2001/05/02][画期的な運命]ピッコロ、コントラ・ファゴット、3本のトロンボーンを初めて採用した楽器編成の上でも画期的で意欲的な作品と言えば、あの有名な『運命』つまり、ベートーヴェン作曲の交響曲第5番ハ短調作品67ですね。1808年12月22日(木)アン・デア・ウィーンで初演された時のウィーン新聞広告では、『田園』を第5番『運命』を第6番と紹介し、リハーサル不足、難聴気味の指揮の不完全さ、本番での繰り返しの勘違いや演奏会時間の長さなどによる混乱が演奏会を不評に終わらせてしまったそうです。『運命』は旋律的とはとても思えないソナタ主題を徹底的に繰り返し使うというそれまでには例を見ないような手法や、通奏低音をバロック時代より受け持っていたチェロ・コントラバスに中心的な旋律を受け持たせて主張させるなどの変革をもたらしたのです。秘書のシントラーに語ったとされている『このように運命が扉をノックする』という説はかなり信憑性が疑われているようです。むしろ、チェルニーによると『きいろほおじろ』の鳴き声で『神の声』と『悪魔の囁き』を心耳に受けとめたものと言われています。真偽は如何に?カラヤンとベルリンフィルが初来日し1957年11月3日にこの『運命』を演奏した当時の日本では相当衝撃的だったようですね。昨年2000年に日本で118回演奏されているそうですが、あなたはどのような『運命』を期待されますか?【Home】
[2001/04/25][トリオ部]無伴奏の器楽曲にトリオがあり不思議に思われる方もいらっしゃることでしょう。一人で演奏してもトリオと言うから話しは難しくなります。ソナタにおけるメヌエットやスケルツォの繰り返し部分に挟まれて演奏される中間部や、ガヴォットやブーレなど舞曲およびマーチで繰り返しやダ・カーポがある3つの部分からなる曲の中間部をトリオと呼びます。ABAの形を取ります。これはピアノトリオのような3つの声部からできている訳ではありません。17世紀にリュリが2本のオーボエと1本のファゴット或いは2つのヴァイオリンと1つのヴィオラのために、しばしばメヌエットや他の舞曲を創ったことから、この形式の曲をトリオと呼ばれるようになり、この場合のトリオの起源となっているそうです。つまり習慣的に決まった形式で用いられる構造を成す編成が何時の間にか曲の構成の一部を指すと言う誠にややこしい伝わり方をしてしまったようです。それでいて3つの声部からできているものもトリオと言うから話が混乱しそうですね。〔三周年記念:8519名のご来場有り難うございます〕【Home】
[2001/04/18][レクイエム]ヴェルディ没後100年を記念した音楽番組や演奏会が盛んに催されています。13日の金曜日にモルドヴァ生まれのガリー・ベルティーニさん指揮で、アマチュア合唱団としては指折りの晋友会合唱団によるヴェルディのレクイエム(死者のためのミサ)が演奏されました。イタリア最初の小説を書いたマンゾーニに哀悼の意を捧げて創られたこの曲は、半音階の効果的な用い方、繰り返し使われる叩き付けるような怒りのトゥッティ、涙が出そうなくらい美しいラルゴ、ユニゾンに拘った単純で素朴なアンダンテ、無伴奏の重唱、ソロヴァイオリンを重唱と対等に扱った5重奏等など数え切れないほどの色々な要素を取り込んだ素晴らしい曲です。ミサ曲はKyrie,Gloria,Credo,Sanctus〜Benedictus,AgnusDaiの5つで構成されますが、レクイエムでは曲の性格上GloriaとCredoは省かれます。本格的なレクイエムはモーツァルトに始まり、ベルリオーズ、シューマン、リスト、ヴェルディ、フォーレと極めて充実した管弦楽に支えられた劇的なものばかりです。ぜひ迫力ある生演奏で楽しんでみましょう。【Home】
[2001/04/11][ボランティア国際年]日本の提唱により、心の豊かさをすすめることをスローガンに今年2001年はボランティア国際年とすることが1997年11月20日、第52回国際連合総会で採択されました。他者のための献身を継続的に持続することは大変なことだと思いますが、ますます求められていることでもあります。国際貢献といえば、国連難民高等弁務官事務所に収益を寄付し支援する企画が今年で6回目を迎えるそうです。今回は「石井好子とシャンソンの夕べ」に多くの方が集まったそうです。演奏の合間に前高等弁務官の緒方貞子さんのお話もあったそうです。緒方さんは、海外でいくつかの名誉博士号を受領されているそうですが、彼女としては国内で初めて某大学で今年名誉博士学位を受領されました。「この学位は私と一緒に活動を行っている仲間に与えられたものと考えています。」という彼女らしいコメントがありました。素敵ですね。【Home】
[2001/04/04][聖ヨハネ騎士団]12世紀初頭には既に存在していた世界で最も古い救急医療団体である聖ヨハネ騎士団がロードス島に造ったセント・ニコラス要塞は、コンサートなども開かれる有名な場所だったそうです。ペストや天然痘が中世ヨーロッパを襲った時、聖ヨハネ騎士団が看病において伝染から奇跡的に回復した現象を医学に応用したのがワクチン療法 の始まりだそうです。モーツアルトと同時代の18世紀のイギリスの文人であるギボンの『ローマ帝国衰亡史』の主人公も聖ヨハネ騎士団で、正式名称を『聖ヨハネ病院騎士団』と言っていたそうです。マルタ島でも聖ヨハネ騎士団の伝統の医療は第二次世界大戦に活躍し『地中海の看護婦』と呼ばれていたそうです。現在でも白地に赤いマルタ十字のマークを掲げ、ローマに本部を置いて約8000人で医療活動を続けているそうです。人は次々と代わっていきますが、900年を超えて脈々と続く伝統には一体どんな力が宿っているのでしょうか?これも文化なのでしょうか?【Home】
[2001/03/28][ウクレレ曲『えひめ丸』]2001年2月9日(金)にハワイ・オアフ島沖で起きた米原潜グリーンビルによる衝突沈没事故を広く何時までも伝えるために実習船えひめ丸の当時の状況を音にした日系2世ジェーク・シマブクロさんの作曲・演奏によるウクレレ曲『えひめ丸』を聴いてとても感動しました。ウクレレでここまで表現できるのかと思えるほど心打つものでした。平穏な日常を打ち破る衝撃的な混乱の後の沈み込んだ重苦しさがひしひしと伝わってきます。日米の両親と自身の三者がこの曲を産んだと言っていました。また、彼は米による軍中心の報告的な報道に対し、日本の報道は行方不明者の家族の心情を中心に報道されていることに驚きを見せていました。普段見え難くなっているものを色々と教えて貰った思いがしました。【Home】
[2001/03/21][ヴォルフ音]チェロではF(へ音)からFis(嬰へ音)当たりでオオカミが唸るような変な音がします。これをヴォルフ音と呼んでいます。第2弦(D線)で第1ポジション2の指と3の指の間よりも第3弦(G線)で第4ポジション3の指と4の指の間のほうがこの共鳴現象は起き易くとても厄介なものです。これは楽器が持つ180Hz付近の固有振動数が励起され、弾こうとする音との間で僅かな周波数の違いによる唸りを生じる為に起きると考えられます。ある時魂柱が倒れ、立ててもらうついでに駒の高さも含めた調整をしてもらい、このヴォルフが無くなったと言っていいほど低減されたのです。宿命と諦めていたヴォルフが消えたことで感謝感激でした。弦の種類や太さなどにも影響があるようですし、必ず旨くいくと言う保証はありませんが、ヴォルフにお悩みの方は楽器作りをしている方に相談されると何かヒントを得られるかもしれませんね。【Home】
[2001/03/14][平均律と純正律の差]平均律に対し純正律は微妙に音の高さが異なります。Cを基準に平均律に対し純正律の差分を半音毎に示すと次のようになります。
C:0_Cis(Des):11.7_D:3.9_Dis(Es):15.6_E:-13.7_F:-2.0_Fis(Ges):-9.8_G:2.0_Gis(As):13.7_A:-15.6_Ais(B):17.6_H-11.7
響きのいい純正律で5度でとると平均律に対してCからみるとGは2.0セント広がってしまいます。調弦でこれを繰り返すと全体でますます広がってしまいます。結局オクターブが合わなくなってきてしまいます。そのため、敢えて狭めに調弦することがあります。平均律に対し純正律の差分を意識することにより、容易に響きが大事なところの和音を合わせることが可能になります。一度お試しください。各長音階毎平均律と純正律の差の一覧表を使えば早見が可能です。【Home】
[2001/03/07][那須フィル]那須野が原ハーモニーホールの大ホールにて、3月11日(日)14:00から那須野が原ハーモニーホールオーケストラ養成講座の演奏会が催されます。音楽アドヴァイザとして指導して頂いていますヴァイオリニストの小林武史先生の指揮によります演奏曲目は、ヤナーチェック:組曲(弦楽合奏)ト短調、モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲ト長調KV216,ブラームス:交響曲第4番ホ短調Op.98です。ヴァイオリン独奏には昨年コンセールマロニエ21弦楽器部門で見事最優秀賞を受賞されました田口美里さんをお迎えします。整理券は必要ですが入場は無料です。養成講座もいよいよ『那須フィルハーモニー管弦楽団』(Nasu_Philharmony_Orchestra)という愛称がつきました。通称『那須フィル』と呼んで頂ければ結構です。オーケストラとして独り立ちしようとしています。ご支援のほど宜しくお願いします。【Home】
[2001/02/28][バックアップ]ハードディスクが壊れてしまい、交換することになりました。去年の10月にとったバックアップで以前の設定に戻せましたが、4ヶ月分のデータとバックアップしなかったデータが無くなってしまいました。メールチェックもできませんし、HomePageの更新も2回お休みすることになり、折角アクセスして頂いた方には、コンテンツが更新されていなくて申し訳ないことをしました。オーケストラでよく起きるトラブルとして、細いヴァイオリンの弦が切れることがあります。通常予備のヴァイオリンを3プルトイン(前から3列目の客席から遠いほう)の人が調弦して準備しておきます。シフト方式で順次弦が切れた人へ楽器が渡されていきます。例えば、ヴァイオリン協奏曲のときは、ソリストはコンマス(コンサートマスタ)の楽器を、コンマスの隣のコンマスサイドの人の楽器を、コンマスサイドの人は後ろの2プルトインの人の楽器を、という具合にリレーしていきます。ヴァイオリンの数が多いときは折り返しといって、3プルトインのすぐ脇を先頭に席が並びますから、3プルトインは全体から見て丁度ヴァイオリンの中心に位置するわけです。ヴァイオリンの3プルトインが非常時に重要な役割を担っており、危機管理がシステマティックに行われるのです。バックアップがあればいざと言う時に心強いものですよね。備え有れば憂いなしですね。【Home】
[2001/02/21][コンピューターダウンにより1回休み]【Home】
[2001/02/14][コンピューターダウンにより1回休み]【Home】
[2001/02/07][アンケート]2月4日(日)のモーツァルト合奏団の第3回定期演奏会は359名の方に聴きに来て頂き、盛況に終わりました。今回初めてアンケートを取り、26%にも登る92名のアンケートを頂きました。簡単にまとめると、幅広い年齢層、強いて言えば40〜60歳女性の割合が大きい。チラシ・知人・ポスターが大半を占める。スーパーが特に多く、その他が続くので詳細を調べたほうが良い。Largoを除く前半は多少不満が残りLaFollaは何か問題あるので検討が必要。後半は評価が高く特にRespighiはExcellentでした。演奏後の暖かい拍手と併せて、率直なご意見が聞けることはとても貴重なものです。中には厳しいご指摘もございますが、演奏中の演奏者と聴衆の方々とのコミュニケーションだけでなく、アンケートの形でもとれて本当にありがたいものですね。【アンケート集計分析結果】【Home】
[2001/01/31][金太郎飴]1月27日(土)のモーツァルト合奏団のレッスンで、先生が次のような趣旨のことをおっしゃっていました。『モーツァルトの音楽は、全体は勿論どの部分をとっても部分的にも鑑賞できます。また、没頭して聴いても或いはバックグラウンドとして流して聞いても、とても良いですね。』まるで金太郎飴のようなものですね。モーツァルトの音楽はどの音一つでも無くすことはできないし、どんな音一つでも加えることはできないとよく言われます。それだけ完成されたものと言う事でしょう。また、演奏においても最大限の繊細さが求められ、イタリアの空のような透明で明るくかつ甘いものでなければならず、常に神経を張り詰めるため、練習を終えるとみんなぐったり疲れきってしまいます。華麗で優雅に聴こえるモーツァルトの音楽は、演奏する立場にとりましては、この上なく難しいものなのです。【Home】
[2001/01/24][第3回定期演奏会]那須野が原ハーモニーホールの大ホールにて、2月4日(日)14:00からモーツァルト合奏団の第3回定期演奏会が催されます。今年度、指導して頂いています白井英治先生の指揮によります演奏曲目は、モーツァルト:弦楽四重奏曲変ロ長調KV159,ジェミニアーニ:合奏協奏曲《ラ・フォリア》,オペラ名曲集《ラルゴ,ファウスト,カルメン,カヴァレリア・ルスティカーナ,アイーダ》,レスピーギ:リュートのための古風な舞曲とアリア第3組曲です。ヴァイオリン9名,ヴィオラ3名,チェロ2名,コントラバス1名の計15名によります弦楽アンサンブルです。入場は無料です。1月7日(日)〜8大雪の那須での厳しく楽しい合宿の成果が出ますでしょうか、お楽しみに!また、モーツァルト合奏団では、弦楽器全般にわたって団員を募集致しております。あなたも一緒に、本物のアンサンブルの楽しさを味わってみませんか?日曜日の午後を中心に西那須野町の東公民館で練習しています。ご連絡はmukudori@nasuinfo.or.jp まで。【Home】
[2001/01/17][アイーダの愛の力]100年前の1月27日に、20万人のイタリアの人々が国葬で87才のヴェルディを見送ったそうです。ヴェルディは1871年、代表作である歌劇《アイーダ》の出来栄えに満足して『かくして余の仕事は始まり、かつ終われり』と書いたそうです。この《アイーダ》の原作者は意外な人物だったそうです。この曲は、1869年のスエズ運河開通の記念として、カイロに作った大劇場の初演のために、カイロ古代博物館の館長でありエジプト学者のオーギュスト・フランソワ・マリエットがメンフィスで神殿発掘の体験から考えた筋書に基づく自然主義にこだわった作品です。強大なエジプト軍を前に敗北を重ねながら独立のために戦おうとするエチオピアの王女アイーダがエジプト軍を指揮する将軍ラダメスを愛する運命的な悲劇を描いています。第2幕のエジプトの栄光を伴なう軍隊の凱旋行進曲はエキゾチックな旋律で最も有名です。結局は、アイーダの愛の力がラダメスを変えてしまうんです。【Home】
[2001/01/10][地域文化の活性化]1998年現在、日本全国で、公立私立の文化会館の数は1751ヶ所にものぼるそうです。高額の建設費を投入したけれど専門職員をおけなくて、利用率が高まらなかったり、自主企画が行われないなどの問題を抱える所も目立って来ているようです。文化庁は来年度から各地の文化会館に企画の専門家を派遣し運営を指導したり、オーケストラを巡回公演させる活性化策を始めるそうです。ところで、平成11年度の実績として、ホールの利用率が67%にも達する那須野が原ハーモニーホールのホール部門は、芸術文化鑑賞事業を18本、文化団体育成事業を4講座、地域文化活動振興事業ステージ部門を25団体、マラソンコンサート117組参加者に支援するなどの積極的な自主事業の展開を図っています。栃木県北の大田原市と西那須野町併せて10万人ほどの小規模な市町としては、とても積極的な活動ですね。文化庁の施策が地域文化の活性化に継続的に貢献できることを期待したいですね。来る1月14日(日)16:00より、パガニーニ国際コンクール優勝のヴァイオリニスト庄司紗矢香さんを迎えて小林研一郎さん指揮日本フィルハーモニー交響楽団の演奏会が催されます。是非、聴きに行きましょう!【Home】
[2001/01/03][リュートのための舞曲]Liuto(リュート)は中世以来の有棹撥弦楽器の総称で、形状や弦の本数や調弦法など様々な種類があったそうです。その地位は鍵盤楽器の発達と共に取って代わられ、バッハの時代にはすっかり姿を消してしまったそうです。20世紀の初頭を代表するイタリアの作曲家オットリーノ・レスピーギが教鞭を執っていたローマ聖チェチーリア音楽院の伝統ある図書館で発見された15〜16世紀のリュート音楽を基に、3つの「リュートのための古風な舞曲とアリア」組曲が編曲されました。第3組曲は弦楽合奏用で、チェロのピチカートを効果的に用い、リュートを再現させているようです。第3楽章のシチリアーナはイタリアの作曲家によるコレンタ舞曲を優しく憂いを含んだアンダンティーノに編曲しています。舞曲【舞曲一覧表】をまとめたSuite(組曲)の内容が一定しないのは舞曲も流行り廃れがあったためだそうです。【Home】