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LAUREL_KSC130_maintenance_0027
SUキャブへの載せ換えを急遽予定変更!
デロルトの40φの3連、直キャブをやりました。

年齢のせいなのか最近小さい文字はとても見づらいので、今回から文字を1ポイント大きくしました。
カラーコンディションも今年は緑色です。

私の車のエンジンにもう少しのトルクが欲しいと思い、先ずは現在のシングルキャブレターを載せ
換える計画をしていました。
この車はAT(日産マチック3AT)なのでソレックスなどの直キャブよりも、SUキャブレターの
方がマッチングが良さそうでした。経験されてる方からの助言もあり「SUキャブレター」の載せ
替えを決意し、SUキャブレター本体や関連するパーツを収集していました。
そんな矢先の事です!

今年になってから友人にチョットしたお世話をしたら、「使ってないキャブが在るからあげますよ」
とのお言葉を頂きました。「でも10年も前に新品購入して押入れに入ったままなので使えるかは
判らないよ!メーカーも判らないし」という事で数週間後に頂いてみたら「デロルトの40φ新品」
でした。(でもジェット類は在りませんでした。)

という訳でここからが、直キャブの誘惑に負け、急遽予定を変更して
「デロルト40φの直キャブに載せ換え」計画の始まりです。

1.SUキャブに載せ換え計画の中止

冒頭でもお話をしたSUキャブです。
このSUキャブレターはよく見かけるL20用では無くてL24の
規制前だと思います。
御教授頂いた方からの助言もありL24のSUツインを見つけて
これをやろうと思っていました。
この他にも、エアクリボックスなど揃え始めたばかりでした。

2.キャブレター「デロルトキ40φ」を頂く!

これが頂いた「デロルト40φ」単胴型のキャブで、
俗に言う「直キャブ」です。
押入れに放置してあったので、さすがに汚れと古さは隠せませんが
新品未使用で勿論取り付けたあとも無く、ガソリンを流していないので
ヤフオクなどの、中古の怪しいソレックスなどを購入して
完璧なオーバーホールが出来ずに悩むよりも、良いかもしれません!
デロルトについていろいろ調べてみると、セッティングの出やすい
キャブらしいので現在でも愛好家は居るらしい。
3.パーツの収集

ここから必要な部品集めが始まりまして約1ヶ月ほど掛けて
各必要なパーツを揃えました。
特に気になったのは「デロルト」のジェット類やオーバーホール
キットなど揃うのかな?と思っていましたが、知人のショップで
なんとか入手できましたが、この先は不安ですね。
まあ早いところセッティングを出してパーツが在るうちに必要と
思われる物は予備に保管するのが一番でしょうか。
4.加工・準備

パーツ類が、そこそこ揃い始めてからが、又一仕事でノーマルの
シングルキャブからの載せ換えに伴い何かと不都合が出る所が
いろいろ在りますね。例えばスロットルリンクにしてもそうだけど
私のリンク軸受け部分の樹脂はボロボロでした。
なので軸受け樹脂の打ち換えもやりました。

5.シングルキャブ排気ガス規制対策部品取り外し

ほぼパーツの準備と、加工が出来上がり始めたので、いよいよ
不要な部分の解体作業に掛かります。合わせて問題点が一つあり
私の車の場合ミッションがATなのでエキマニがチョット変わっています。
ATのオイルパンを逃げる為にエキマニが集合する部分の穴が一つ
で集合部分から直ぐに一本で後方に排気管を伸ばしています。
もう一つはエキマニ集合部分の直上がストーブになっているので
シングルキャブを外すと穴が空くので別なエキマニを購入しデュアル
サポートで引き下げて、後部で一本にまとめました。
早急にタコ足(改)と排気管の製作が必要です。
6.キャブレター「デロルト」の組み付け

加工が済んで解体が済みましたので、いよいよ各パーツの組み付け
作業に差し掛かりました。
ここまで来ると、もう早いです。組み付けは朝から始めて午後の3時
位には大所が終わりました。早速火を入れて大雑把な同調を取り
十分な暖機後に同調を取り直して、一先ず完成間近です。
試運転の結果は、計画したアウター、やジェット類でほぼOKですが
今後何度も試して一番良い所を見つけます。
←ほぼ完成型と改善前の
状態です。切り替え画像では
沢山の補器類が詰まった状態で
ですが、このように改善されました。
←ほぼ完成型に近づいて来ました
が、まだフューエルラインが気に
入らないし、他にも気に掛かる
ところが在るので完成までには
いま一歩の段階です。

ずっと暖めていたストラット
タワーバーもやっと日の目を
見ることが出来たようです。(笑)
自分が納得出来る完成になりましたら画像を追加します。

今回の
KSC130「トルクアップ計画!」は、キャブレターのスープアップのみではなくて、何かと邪魔をしている
既存の排気ガス規制対策補器類の撤去も効果を狙ったものです。
私の場合キャブレターをシングルのツーバレルキャブから単胴型の直キャブに載せ換えたのは、トルクアップ
を狙っての計画でした。
パワーがどうだの、高回転がどうだのと言う事はどうでも良いのです。
この車での使用状況は、90パーセント以上が時速60km/h前後で時々100km/h位でしょうか
エンジンの回転数でいえば、加速時に回しても4,000回転程度なので、一番使用する、2,500回転前後の
トルクが太ってくれるのが狙いです。そのセッティングについて来るのがパワーだったりするだけです。
本当はカムシャフトのプロフィールまで拘わって来ますが、私の場合それなりのトルクアップと見た目の
雰囲気向上で良しとしました。

キャブレターの変更を始める前は、AT特有のクリープ現象の時にどれくらいの悪影響が出てくるのか多少の
不安は在りましたが、セッティングを低、中速重視にしたせいなのか何の問題も在りませんでした。
クリープ時は勿論の事、たった二回の変速時も、シングルキャブの時と変わりません。しいて言うのであれば
変速時のショックが大きく感じます。、トルクが太ってしまった分、変速ショックが多少大きく感じるのでしょうか。

キャブレターの同調は、目盛り付きで測定時もカブらないシンクロメーターを使用し、十分な暖機後
1,000回転で同調を取りました。その時の数値が参考までに、4.5を示していました。
パイロットスクリューの戻しは、3/4回転と1回転と1・1/2を試しましたが、現在の感想では1回転戻しが
一番良いようです。走行テスト後に自分で感じるフィーリングとプラグの焼け具合での判断です。

今回L20の標準設定の仕様を参考にして各サイズを選定しました。
エマルジョンチューブ・・#7772.11
メインジェット・・・・・・・・・#148 
エアジェット・・・・・・・・・・#210 
アイドルジェット・・・・・・・・#58 
ニードルバルブ・・・・・・・#150  
アウターベンチュリー・・・#32 
ポンプジェット・・・・・・・・・#40 
インナーベンチュリー・・#7848.3

私の車は、車重が重いので今後の試走次第ではO/Vを#30位まで下げるようかもしれません。


いよいよシングルキャブレターから直キャブへの載せ換え後のインプレッションですが
停止状態でアクセルをレーシングしてみると、そのレスポンスの良さに感激です。それとキャブから聞こえる
吸気音が腹に響いて心地よいサウンドを奏でます。

走り出して先ず感じる事は、今までとアクセルペダルの踏み代が変わった事です。キャブの載せ換え前は
アクセル開度が2/3まで踏み込んで、変速していくうちに1/2くらいの踏み込み具合での走行でしたが
この直キャブに変えたことで、1/2の踏み込みでスタートし変速ごとに踏み込みを緩めて最終的には
1/3程度のアクセル開度で十分トルクを感じながら走れます。
まあキャブレターを交換してしまったのだから、アクセル開度だけでは語れませんが、以前より確実にその
各速度時の回転数は低くなりました。特に登り坂の様に負担の掛かる道路では如実にトルクアップを感じ
られます。気にしていたクリープ時のカブリですが、驚いた事に、全くと言って良いほど在りません。
チョット拍子抜けしてしまう程、とにかく全てがスムーズで元気が良い走りです。

ひいき目で言ってしまいますが、今回のキャブレター交換と排気ガス規制対策補器類撤去によって
このエンジンは確実に(小さいですが)生まれ変わりました。古典的な日産マチックの、あのマッタリとした
スタート時も元気になりましたし、50キロ前後からの加速ももたつかず加速しますので十分元気になりました。

燃費についてはこれから見て行きますが、今までの燃費が悪かったのでおそらく気にならないと
思っています。


まだブローバイのホースが未処理なので早いところ処置をしなくてはいけません!
しばらく様子を見て行きながら変化が在ればご披露したいと思います。